あの日、ふと窓の外の空を見ながら思いました。
「これからは、自分の力で、地域の人の健康を支えていきたい。」
25年間、高齢者施設で管理栄養士として働いてきました。
たくさんの入所者さんと関わり、日々の食事づくりや栄養管理を通して、
“食べること”がどれほど生きる力につながるかを実感してきました。
でも同時に、心のどこかでずっと感じていたことがありました。
「もっと早く関われていたら、この方の健康を守れたかもしれない」
「施設に入る前の“暮らし”の段階で、支えられることがあるのでは?」
その想いが、いつの間にか大きく膨らんでいきました。
ある日、地域の健康講座で出会った高齢の女性が、
「最近、食べる量が減ってね。作るのもおっくうで…」と話してくれました。
私はその場で、簡単な調理の工夫や栄養の取り方をお伝えしました。
するとその方が笑顔で、
「こういう話、もっと早く聞きたかったわ」と言ってくれたんです。
その瞬間、胸の奥で何かがはじけました。
施設の中だけでなく、地域の中で寄り添う管理栄養士になりたい。
“食べる力”を失う前に、その人の暮らしごと支えたい。
そう思ったのが、独立を決めたきっかけでした。
これから始める「ここまるkitchen」は、
そんな想いを形にする小さな一歩です。
地域住民のフレイル予防に特化した栄養支援を中心に、
食事作りや食べ方の工夫を一緒に考える活動をしていきます。
朝ごはんの地域食堂を開いたり、料理代行を通しておうちの台所を支えたり。
“おいしい”と“健康”をつなぐ拠点にしていくつもりです。
25年の現場経験で学んだのは、
「食事は栄養だけじゃなく、心の支えにもなる」ということ。
誰かと一緒に食べる時間、
自分のために丁寧に作る一品、
それが生きる力を取り戻す原動力になります。
これからの活動を通して、
そんな“あたたかい食の循環”を地域に広げていきたいと思っています。
不安がゼロなわけではありません。
けれど、それ以上に、ワクワクしています。
これまで出会ってきた人たちの笑顔を思い出すたび、
「この道で間違っていない」と感じます。
“管理栄養士の新しいかたち”を、ここから。
ここまるkitchen、まもなくオープンです🍳✨
